はじめに


しかし上記で作成したスイッチユニットには以下のような課題がある。
・Arduinoボードのサイズが大きく、取り付け位置の制約があり、スイッチ部とボードの間に配線が必要で美しくない。
・ArduinoのBLEライブラリでは、消費電流が大きく(通信確立中で約1.2mA)稼働時間短い。(1カ月弱程度)
・Arduino Nano33 BLEを販売しているサイトが少なく入手が困難であること。(amazonで売っているが高い。)
これらの問題点できるようなスイッチユニットを作成することを目的とした。
本記事においては、まず使用するBLEモジュールの選定について記載していくこととする。
候補
候補にしたのは以下の2つである。どちらも秋月電子で購入可能な商品である。
PmodBLE(MicroChip製RN4871)
秋月電子-PmodBLE
-スクリプト機能を使うことにより、簡単な動作であれば外部MCUが無くてもプログラム可能
-スクリプトの書き込みはシリアル通信(UART)で行え、USB-UARTの変換ICやArduinoボードなどがあれば特に追加の部材は不要
-仕事で多少知見がある。
AE-TYBLE16(太陽誘電製EYSGJNAWY-WX)
秋月電子-AE-TYBLE16
-EYSGJNAWY-WXは、Nordic社nRF51822を搭載したBLEモジュール。
-EYSGJNAWY-WX自体には、太陽誘電製のファームウェアが書き込まれており基本は外部MCUからシリアル通信経由で制御をする
が、デバッグ用のSWD端子から自作のFWを書き込めるようになっている。(ネットに参考文献多数あり)
-書き込みにはSWD機能を持ったデバッガが必要となる。(J-Linkなど)
結論
両方購入して軽く触ってみた結果、以下の理由によりAE-TYBLE16を使用することにした。
・安価
秋月で1,280円で購入可能。PmodBLEは2,910円と倍以上高い。
J-LINKは所持しており特に追加の費用は不要だった
・サイズが小さい
実際に比較してみた。
一番右から
-Ver1.0 ArduinoNano33BLE(電池ケース付き)
-PmodBLE
-AE-TYBLE16
-CR2032電池
圧倒的にAE-TYBLEの方が小型であり、ブレーキレバー裏に取り付けられる。
・消費電流が小さい。
サンプルプログラムを作成動作させてみてElinkとの通信確立後の消費電流の計測を行ってみた。
以下のような結果となった。(Arduino版は約1.2mA程度)
-AE-TYBLE16:0.17mA
-PmodBLE(スクリプト機能):約1mA
次は、このAE-TYBLE16の開発環境構築について記載する。